頭蓋底腫瘍の診療に関する研究

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研究担当者

小澤 宏之・関水 真理子・猪狩 雄一・中原 奈々・齋藤 真

研究内容

1. 頭蓋底腫瘍の診療をめぐる背景

頭蓋底腫瘍は希な疾患であり、様々な種類の腫瘍が発生します。また脳神経・血管などが狭い部分を走行する解剖学的に複雑な部位に腫瘍が生じるため、組織学的に良性であっても臨床上は悪性腫瘍と同様の取り扱いが必要となる場合があります。さらに頭蓋底は脳神経外科と耳鼻咽喉科との境界領域にあるため、治療に当たっては両者の高度の連携が必須であり、また高い専門的な知識・経験を要します。頭蓋底腫瘍の切除は、従来は開頭・顎顔面切除などの侵襲性が高い手術が主体であり侵襲性が極めて高いものでしたが、近年の医療機器の進歩に伴い内視鏡を用いた低侵襲手術が普及し始め、治療の戦略が劇的に変化しつつあります。

2. 研究の目的・意義

慶應義塾大学病院では、従来より耳鼻咽喉科と脳神経外科との良好な連携が構築され、頭蓋底腫瘍のスムーズな治療を実践しています。当院でこれまで行ってきた頭蓋底腫瘍の臨床データを解析することは、頭蓋底腫瘍の治療法の発展に寄与し、新たな治療法の開発に役立つと考えています。

そこで、これまで頭蓋底腫瘍の診療を行った患者さんの診療録を用いた後向き研究を行います。頭蓋底腫瘍の部位ごと或いは組織型ごとの治療方法の比較、予後の解析、術前後の神経機能の変化や生活の質の変化などの患者さんのデータを解析し、今後の治療に役立てたいと考えています。

3. 研究の方法

過去10年間に慶應義塾大学医学部耳鼻咽喉科および脳神経外科で頭蓋底腫瘍の診断を受け治療を行った患者さんを対象とし、診療録(カルテ)を用いた後向き研究を行います。頭蓋底腫瘍の部位ごと、あるいは組織型ごとの治療方法の比較、画像テータの解析、病理検査結果の検討、治療後の評価と予後の解析、手術前後の神経機能の変化や生活の質の変化などの患者さんに関するデータを集積し、解析します。また、術後の機能や、嗅覚障害などを例とした生活の質について質問紙による調査を行います。

本研究の対象となる患者さんへは、当診療科Webサイトおよび耳鼻咽喉科外来での掲示(オプトアウト)にてご協力をお願いしています。この中に研究責任者の連絡先を公開しておりますので、本研究への協力を望まれない患者さんは、その旨を示しました連絡先までお申し出下さいますようお願いいたします。

本研究はヘルシンキ宣言を遵守し、プライバシー等の個人の人権が侵害されることがないように努めて行います。

サポートを受けている研究費

    • 慶應大学医学部耳鼻咽喉科腫瘍班指定寄付(管理責任者 小澤宏之)

今後も追加で科学研究費補助金に申請予定
研究資金に利益相反は生じない

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